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 12月11日(日)の関西大学ABリーグ入替戦をもちまして、2022年度シーズンが終了いたしました。ご支援・ご声援いただきました保護者、OB・OG会、大学関係者の皆様、本当にありがとうございました。

 チームを代表しまして、主将の池原からのご挨拶です。 ≪4回生 主将 池原 自恩≫


今年度、主将を務めさせていただいた池原自恩です。

今年も関西大学体育会ラグビー部に 大変多くのご支援、ご声援をいただきありがとうございました。 私自身、多くの方々の支えがあってのラグビー部であることをより実感した1年間であり ました。今年は大学選手権出場を目標とし、チーム一丸となって戦い抜きましたが、力及 ばずでリーグ戦8位という不甲斐ない結果に終わってしまいました。

しかし、来年度は後 輩達が大学選手権出場を果たし、その先の景色を見せてくれます。

来年度、創部100周年 を迎える関西大学体育会ラグビー部に、これからも変わらぬご支援、ご声援のほどよろし くお願い致します。


後輩達へ。

この1年間ついてきてくれてありがとう。

そして、入替戦に出場させてし まってごめん。

チームのために色々考え、行動してくれた皆には本当に助けられました。 これからも一人一人が少しずつでいいからチームのことを考えていって下さい。

そして、 チームとしての繋がりを大切にして下さい。

それが必ず大きな力になる。 この1年間、皆が持つ想いを沢山感じることができました。

あとは全力でやるだけ。

反省 はしても後悔はするな。 3回生は来年、4回生としてチームを引っ張っていく立場になります。

お互いに頼り合い、 良いチームにしていって下さい。

4回生がまとまっているチームは間違いなく強いです。 そして、主将を支えてあげて下さい。 最後に、関大はタックルです。

意味わからんくらい刺され。

それだけです。 これからはOBとして皆を支え、一緒に戦います。

絶対に選手権に行こう。 関西大学体育会ラグビー部

2022年度主将

池原 自恩


 入替戦終了後、チームは少しの休息をはさみ、新チームとして次なる目標に向けて、ミーティングとトレーニングを重ねております。

 新しい幹部等は、決定し次第、ホームページにてお知らせいたします。

 今後とも変わらぬご支援・ご声援のほど、よろしくお願いいたします。


★2022年ムロオ関西大学ラグビーAリーグ第7節。立命戦。

 12月3日(土)。午後2時キックオフ。晴れ/西からの微風。東大阪市花園ラグビー場第2グラウンド(大阪府)。

 最終スコア=14-45(前半0-21)。2T2G×7T5G。

 ※関大は最終7節終了で1勝6敗。勝ち点6の8位が決定する。

 

 

 

 まずもって、関大にとっては難しい関西リーグ最終戦になった。

 

 同じ花園ラグビー場であった先の試合で摂南が関学に31-25で競り勝ち、同志社が天理に47-19と大差勝ちする。

 

 この結果、関大は立命との対戦前に7位以下が確定。入替戦出場が決まった。

 

 逆に立命は勝てば入替戦回避の6位。モチベーションは間違いなく立命にあった。結果は14-45。関大は最下位の8位に沈んだ。1勝6敗。勝ち点は6のままだった。

 

 監督の森拓郎は記者会見で語った。

「立命には勝てていません。チャレンジする気持ちをしっかり持って、この試合に集中するように話はしました」

 入替戦云々ではなく、立命との単なる一戦として勝利を目指す旨を伝えた。ただ、大人でも気持ちの切り替えはできたかどうか微妙だった。

 

 立命とはこれで秋のリーグ戦は8戦全敗となった。関大は2013年からAリーグを舞台にしている。そこからBリーグだった2年を除いた成績である。

 

 今回の敗因は明白である。FW戦で後手に回った。立命は監督からコーディネーターに変わったOBの中林正一が、一貫して前8人を鍛え上げて来た。自身は現役時代、日本代表のフッカーとしてキャップ4を得ている。

 

 この日、戦術的に試合を決めたのはモール。前半4、27分と2本のトライを決められた。どちらも起点はラインアウト。5メートルと20メートルほどを一気に押し込まれた。

 

 立命のモールはオーソドックスだ。ラインアウトの補球者の左右に保護者が入り、その後ろから横並びになった3人が押し込む。捕球者の引き倒しを避けるため、そこにもう1人、選手をかませることもある。

 

 森はモールの防御について振り返った。

「最初はサック(引き倒し)を指示しましたが、それができず、2つめは補球者を抱え上げようとしましたが、それもうまくいきませんでした」

 立命FWのパックが固かった、ということである。2つめはモール・アンプレイアブルによる関大ボールのスクラムを狙った。

 


 モール2つを含め、前半は0-21。立命はこの試合の拠り所、困れば帰れる場所を見つけ、関大はそれを探さなければならなかった。

 

 さらに関大には悪夢が襲う。選手が危険なプレー、スタンピング(踏みつけ)でイエローカードを示される。10分間の一時退出。前半23分のことだった。

 

 私はその場面を真横から見ていた。当該選手の気持ちはわからないでもない。モールのような感じで、前進しようとしたら、足元に相手が絡みついてきた。それを排除しようとしたら、踏みつける形になった。

 

 ただ、その一連の流れを判定するためにレフリーという人間が存在する。

 

 この日の担当は下田紘朗。この関学OBはレフリー経験も長い。下田はすぐに長い笛を吹いた。当然である。

 

 もし、当該選手が踏みつけずにいたら立命に反則が課せられていた可能性が高い。こちらの前進を寝たまま妨げているのだから。

 

 結果、関大はひとり少ない14人で戦わざるを得ず、退場のあった4分後、モールにより、この日3本目のトライを奪われた。

 

 一時の感情にかられた代償は上下が大きすぎた。こちらに来る反則があちらに行き、さらに10分間の退場、そして失トライ。勝利を自ら手放している、と言われても仕方ない。

 

 あえて書くが、選手はどんな時でも冷静でいないといけない。ケンカをしているのではない。試合をしているのだ。ルールを守り、その日のレフリーの見解に従う。異議があれば、指導者を通して、協会に訴える。手順を踏む。学生が私的な判断を先に下すのなら、それはもはやラグビーではない。

 

 この敗戦は入替戦に向けて勢いはつかなった。勝利も含め、できるだけいい形で試合を終えたかったが、それはかなわなかった。

 


 試合後の会見で主将の池原自恩は入替戦のことを聞かれ、答えた。

「相手は死ぬ気で来ます。こちらもそれに負けないようにチャレンジャー精神を持って臨むつもりです」

 12月11日、入替戦の相手は龍谷である。Bリーグを7戦全勝で制し、1位になった。

 

 入替戦は明らかに下部リーグに勢いがある。負けて当然。失うものはないもない。だからこそ、こちらも捨て身で望まなければならない。そのことを池原はわかっている。

 


 入替戦を経験して、下に落とした戦犯として伝えておきたいことがある。

 

 まず、4回生。降格をさせた最上級生として、その重荷をずっと背負っていかないといけない。レギュラーであるなしに関係ない。卒業後、同期の楽しい集まりはなくなる。仕事があり、いずれ家庭もできるだろう。日々の生活が大変なのに、最後は暗い話題にいきついてしまう、そんな集いを持ちたいか。

 

 3回生以下も他人事ではない。自分たちの人生がよくない方に変わる。リーグワンでプレーを続けたいと望んでいる者は、各チームの採用担当に見てもらう時間は確実に減る。一般の就職活動でも、面接の時に、「4年間をかけて」と力説しても、「それでこの降格ですか?」と返される。

 

 私の入替戦は2世代前の花園だった。その地下通路で、試合に出た後輩が汚れたジャージーのまま、泣きじゃくりながら胸に飛び込んで来た。

「申し訳ありません。自分に負けてしまいました」

 その通路の暗黒を私は一生忘れないだろう。

 

 試合に出る者も出ない者も、学年も性別も関係ない。この一戦には君たち関大ラグビー部員のこれからの人生すべてがかかっている。

 

 

◆立命戦先発メンバー

1宮内慶大(東福岡②)

2今井虎太郎(尾道④)

3細矢一颯(関大北陽③)

4中薗拓海(関大北陽③)

5中村豪(常翔学園①)

6奥平一磨呂(東海大仰星①)

7岩崎友哉(関大北陽③)

8池原自恩(関大一❹)

9末井健将(報徳学園③)

10池澤佑尽(東福岡③)

11大西俊一朗(関大北陽④)

12藤原悠(大阪桐蔭④)

13澤口飛翔(御所実③)

14三宅怜(関大北陽④)

15遠藤亮真(東福岡①)

◇入替 後半0分=今井→垣本大斗(石見智翠館③)、中村→福島蒼(大産大附④)、末井→溝渕元気(大産大附③)。同9分=遠藤→立石和馬(東福岡②)。同24分=細矢→杉原絃太(大産大附③)、岩崎→雨谷陸椰(常翔学園③)。同28分=藤原→山本紫温(常翔学園④)。同34分=宮内→中岡大暉(石見智翠館②)。

 

(文責:鎮 勝也)

 

 

 ★2022年ムロオ関西大学ラグビーAリーグ第6節。関学戦。

11月19日(土)。午前11時45分キックオフ。晴れ/北風。神戸ユニバー記念競技場(兵庫県)。

 最終スコア=30-26(前半10-7)。4T2G2PG×4T3G。POM=池澤佑尽。

 ※関大は6節終了段階で1勝5敗。勝ち点6の8位。

 

 

 

 

 

 劇的な今季初勝利だった。それも伝統の関関戦である。スポーツ新聞の見出し担当なら「サヨナラ逆転トライ」で取る。

 

 関学に3連続でトライを奪われ、25-26と逆転された。脚の速い選手たちが必死にチャージに行く。できることはやった。ただ、ゴールキックは成功。1点がのしかかる。

 

 試合再開のキックオフ。スコアボードの時計は43分38秒を示していた。それ以前にロスタイムは「5分」のアナウンスがあった。インプレーは1分ほどしかない。

 

 蹴られたボールを確保した関学は自陣からハイパントで脱出を図る。このキックを関大はノックオンする。絶体絶命だ。ところが、スクラム有利の関学がコラプシング。さらにノット・ロール・アウエーと連続で反則を犯す。関大はペナルティーのキック2本でインゴールまで20メートルほどに迫る。

 

 関大はラインアウトモールを押す。アドバンテージを得て、展開。SO池澤佑尽がモールサイドの左にコースを切る。押しに注力していた内側の関学FWは反応が遅れる。

 

 「最初は自分よりひとつ外の人間にボールを預けるつもりでした。でも、そこにプレッシャーを感じました。その時、内側にギャップを見つけました。それで仕掛けたのです」

 

 外への展開を予測した関学BKもついていけない。内からさらに内、外と小刻みにステップを踏み、2人をかわす。そのままインゴールに飛び込んだ。歓喜の輪ができる。CTB澤口飛翔は両手を高々と天に突き上げた。

 

 池澤は会見で言った。

 「最高の一言です」

 POM(プレーヤー・オブ・ザ・マッチ)に初選出の司令塔は満面の笑み。前節、6点差負けをした摂南戦から中5日のショート・ウィークを制した。

 


 終わって振り返れば、この試合のキーワードは、「諦めない」だった。前半最後の攻撃で池澤はゴール前に短いパントを上げた。若干、深めだった。しかし、SH末井健将はパスアウトをしたあと、斜めに猛スピードでボールを追いかける。そして、バウンドは戻る。胸にすっぽり収まる。そのまま最終ラインを超える。10-7。前半をリードして終わる。

 

 池澤に訊いてみた。

 あれはボールが戻ってくるように狙って蹴ったの?

 「いえ、たまたまです」

 池澤のひらめきに、同期の末井が呼応する。結果を考えず、基本に忠実に夢中に走る。そうすると、こういうことが起りうる。

 

 この日も摂南戦と同様、狙うべきところでPGを選択した。セオリーに反しない。前半18分は3-0と先制となり、後半27分には25-7とこの日のリードを最大の18点に広げた。トライ数が4本ずつのイーブンだったことを考えれば、結果的にこの2本のPGが効いたことになる。

 

 主将のNO8池原自恩もセオリーに従う。前半は風下だった。試合のあった神戸ユニバー記念競技場はこの時期、基本的にスコアボードの方から北風が吹く。

「最初のコイントスで負けました」

 勝っていれば風上を取っていた。

 

 あえて、「前半は風下で耐え、後半一気にいく」という指導者もいるが、おすすめはできない。風はいつ止まるか、いつ向きが変わるかわからない。コイントスで勝てば、風上。伸びるキックで楽に敵陣に入り、スコアを重ねる。その鉄則を池原も実践しようとした。

 

 ちゃんとした手順を踏む、ないしは踏む方向に舵を切れば、勝利の女神はほほ笑んでくれるということである。

 

 この日、関学はどんよりしていた。キックオフ直後のタッチキックにはキレがなく、距離を戻せなかった。なんとなく試合が始まり、蹴り出した感じだった。

「今日のウチはひたむきさがなかった」

 ある関学のOBもそう見ていた。

 

 関学の選手たちの心の片隅に「負けはしないだろう」という思いがなかったか。

 

 関関戦は今年3回目。関大は1分1敗と分はよくなかった。5月29日の定期戦は35-35。7月2日の春季トーナメント順位決定戦(7、8位)は22-38だった。関学は前節まで3勝2敗、勝ち点13の3位。自力での大学選手権出場が見えていた。対して関大は5戦全敗、最下位8位だった。

 

 ヘッドコーチの園田晃将は言った。

「指導者はそんなことはありません。でも学生は難しいですね」

 この世の中に絶対はない。園田は知っている。学生は大人と子供が入り混じる。精神的な揺れ幅は社会人より大きい。紺白ジャージーの指導は10年目。自分がプレーした宗像サニックス時代のプロたちとは違うことを理解している。

 

 学生の指導は園田の言う通り難しい。

 


 関学にとっては出鼻をくじかれた部分もある。前半2分のコラプシングから数えたら5連続のスクラム系の反則。関大は一方的にやられた。5本目はアドバンテージが出て、シンビンによる10分間の一時退場者を出したが、認定トライでもおかしくはなかった。そうなれば、関学は勢いづき、結果はまた違ったものになっていただろう。

 

 フロントロー2人がハーフタイムに珍しくレフリーと長く話し合っていたことや最後の連続反則の笛もすべて受け入れた上で、関学監督の小樋山樹(しげる)は言った。

「レフリングは難しい。ラグビーはどっちに転ぶか分からないプレーの連続ですから。今日は関大の素晴らしい粘りに負けました」

 小樋山は母校・関学でSOとしてプレー。栗田工業からNTTドコモに移った。

 

 ライバルを率いる将のこの言葉を胸に刻みたい。いつ逆の立場になるかわからない。きつい敗戦にも潔くありたい。

 

 その関学から関大は初勝利を挙げる。しかしながら、喜ぶのはまだ早い。順位は最下位のまま。入替戦出場の可能性は大いに残る。浮かれることなく、12月3日、リーグ最終戦の立命戦に臨みたい。

 

 この世の中に絶対はない。ただ、絶対を信じないものには諦めが早く訪れる。諦めるのは、生を閉じる最後の一瞬でよい。

 

 




◆関学戦先発メンバー

1宮内慶大(東福岡②)

2今井虎太郎(尾道④)

3細矢一颯(関大北陽③)

4中薗拓海(関大北陽③)

5中村豪(常翔学園①)

6奥平一磨呂(東海大仰星①)

7岩崎友哉(関大北陽③)

8池原自恩(関大一❹)

9末井健将(報徳学園③)

10池澤佑尽(東福岡③)

11大西俊一朗(関大北陽④)

12藤原悠(大阪桐蔭④)

13澤口飛翔(御所実③)

14三宅怜(関大北陽④)

15遠藤亮真(東福岡①)

◇入替 後半0分=今井→垣本大斗(石見智翠館③)、中村→福島蒼(大産大附④)、末井→溝渕元気(大産大附③)。同43分=大西→石川海翔(大産大附②)。※白抜き数字は主将。

 

            (文責:鎮 勝也)

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