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関大、立命のモールにやられる。入替戦へ。【Go To 100 year 鎮勝也のマッチレポート】

★2022年ムロオ関西大学ラグビーAリーグ第7節。立命戦。

 12月3日(土)。午後2時キックオフ。晴れ/西からの微風。東大阪市花園ラグビー場第2グラウンド(大阪府)。

 最終スコア=14-45(前半0-21)。2T2G×7T5G。

 ※関大は最終7節終了で1勝6敗。勝ち点6の8位が決定する。

 

 

 

 まずもって、関大にとっては難しい関西リーグ最終戦になった。

 

 同じ花園ラグビー場であった先の試合で摂南が関学に31-25で競り勝ち、同志社が天理に47-19と大差勝ちする。

 

 この結果、関大は立命との対戦前に7位以下が確定。入替戦出場が決まった。

 

 逆に立命は勝てば入替戦回避の6位。モチベーションは間違いなく立命にあった。結果は14-45。関大は最下位の8位に沈んだ。1勝6敗。勝ち点は6のままだった。

 

 監督の森拓郎は記者会見で語った。

「立命には勝てていません。チャレンジする気持ちをしっかり持って、この試合に集中するように話はしました」

 入替戦云々ではなく、立命との単なる一戦として勝利を目指す旨を伝えた。ただ、大人でも気持ちの切り替えはできたかどうか微妙だった。

 

 立命とはこれで秋のリーグ戦は8戦全敗となった。関大は2013年からAリーグを舞台にしている。そこからBリーグだった2年を除いた成績である。

 

 今回の敗因は明白である。FW戦で後手に回った。立命は監督からコーディネーターに変わったOBの中林正一が、一貫して前8人を鍛え上げて来た。自身は現役時代、日本代表のフッカーとしてキャップ4を得ている。

 

 この日、戦術的に試合を決めたのはモール。前半4、27分と2本のトライを決められた。どちらも起点はラインアウト。5メートルと20メートルほどを一気に押し込まれた。

 

 立命のモールはオーソドックスだ。ラインアウトの補球者の左右に保護者が入り、その後ろから横並びになった3人が押し込む。捕球者の引き倒しを避けるため、そこにもう1人、選手をかませることもある。

 

 森はモールの防御について振り返った。

「最初はサック(引き倒し)を指示しましたが、それができず、2つめは補球者を抱え上げようとしましたが、それもうまくいきませんでした」

 立命FWのパックが固かった、ということである。2つめはモール・アンプレイアブルによる関大ボールのスクラムを狙った。

 


 モール2つを含め、前半は0-21。立命はこの試合の拠り所、困れば帰れる場所を見つけ、関大はそれを探さなければならなかった。

 

 さらに関大には悪夢が襲う。選手が危険なプレー、スタンピング(踏みつけ)でイエローカードを示される。10分間の一時退出。前半23分のことだった。

 

 私はその場面を真横から見ていた。当該選手の気持ちはわからないでもない。モールのような感じで、前進しようとしたら、足元に相手が絡みついてきた。それを排除しようとしたら、踏みつける形になった。

 

 ただ、その一連の流れを判定するためにレフリーという人間が存在する。

 

 この日の担当は下田紘朗。この関学OBはレフリー経験も長い。下田はすぐに長い笛を吹いた。当然である。

 

 もし、当該選手が踏みつけずにいたら立命に反則が課せられていた